「キャレント(CARENT)」は、東京都に貸金業の登録がある会社のサービスで、ヤミ金ではありません。運営は株式会社IPGファイナンシャルソリューションズ、登録番号は東京都知事(6)第31399号です。2026年10月8日に金融庁の登録業者の検索で「キャレント」を引くと、この1社だけが出てきました。
ただし、今のキャレントが貸す相手は法人だけで、個人にも個人事業主にも貸していません。そして会社自身が、キャレントの名前をかたって保証金を振り込ませる業者や、偽のサイト、なりすましメールに注意するよう、何年も前から呼びかけています。「キャレント ヤミ金」「キャレント 評判」と調べている人の中には、キャレントを名乗る相手から連絡が来て、本物かどうか迷っている人もいるはずです。この記事では、公式サイトと登録の記録に書かれていることを並べ、目の前の相手が本物のキャレントかどうかを照らし合わせるための材料をまとめます。
本物のキャレントの「身元」
まず、照らし合わせる側の基準になる、本物の記載です。公式サイトの下の欄と、金融庁の登録業者の検索の結果は、次のとおり一致していました。
| 項目 | 公式サイト・登録の記録 |
|---|---|
| 商号 | 株式会社IPGファイナンシャルソリューションズ(キャレント) |
| 登録番号 | 東京都知事(6)第31399号 |
| 登録の有効期間 | 2026年7月30日〜2029年7月29日 |
| 業界団体 | 日本貸金業協会 会員 第006016号 |
| 所在地(登録) | 東京都品川区西五反田7-9-2 KDX五反田ビル5階 |
| 電話番号(登録・会社サイト) | 03-5759-1181 |
| サービスのサイト | ca-rent.jp(会社のサイトは ipg-fs.co.jp) |
ca-rent.jp・ipg-fs.co.jp の記載、金融庁 登録業者の検索(2026年10月8日)から。
登録番号のかっこの中の数字は、登録を更新した回数を表していて、3年ごとに1つ増えます。キャレントのサイトの保存記録では、2018年2月に(3)、2021年5月に(4)、今は(6)でした。有効期間が7月30日から始まる3年ごとの区切りを過去にたどると、東京都での最初の登録は2011年7月30日の計算になります。サービスのサイト ca-rent.jp は2008年4月から、会社のサイト ipg-fs.co.jp は2016年1月から、毎年のようにWaybackに保存されています。サイトの保存記録にも、2011年7月30日に「ホームページをリニューアルオープンしました」というお知らせが残っていて、時期が合います。
今の貸付条件
公式サイトの「はじめての方へ」と、事業資金向けの案内ページに書かれている条件です。
| 項目 | 公式の記載 |
|---|---|
| 融資の対象 | 法人のみ。個人事業者への貸付けは行っていない |
| お金の使いみち | 事業資金であること |
| 利用限度額 | 1万円〜500万円 |
| 金利 | 実質年率7.8%〜18.0% |
| 返済方式・期間 | 元金均等返済、最長120か月(1〜120回) |
| 遅延損害金 | 実質年率20.0% |
| 保証人・担保 | 保証人は不要。担保の欄には「不動産、株式」の記載 |
| 出す書類 | 決算書、会社所定の事業計画・収支計画・資金計画、本人確認書類、登記事項証明書など |
| 手続き | ネットで申込み→審査結果はメール→書類を郵送かFAXで提出。平日14時までに手続きが済めば当日中の振込も可能 |
金利の上限18.0%は、利息制限法が元本10万円以上に認めている上限と同じです。遅延損害金の20.0%も、法律の範囲に収まっています。ヤミ金の宣伝によくある「1週間で2割」「10日で3割」といった数字とは、桁が違います。
元金均等で返すと、利息はいくらになるか
元金均等返済は、毎月同じ額の元本に、残っている元本に応じた利息を足して払う返し方です。公式の金利の幅を使って、利息の合計の目安を出しました。
| 借りる額・回数 | 年7.8%の場合 | 年18.0%の場合 |
|---|---|---|
| 100万円を12回で | 約42,250円 | 約97,500円 |
| 300万円を36回で | 約360,750円 | 約832,500円 |
| 500万円を120回で | 約1,966,250円 | 約4,537,500円 |
利息の合計=借りる額×年率÷12×(回数+1)÷2。月ごとに計算した目安で、実際は日割りの計算になるため少しずれる。どの金利になるかは審査で決まる。
同じ500万円でも、金利が下限か上限かで、利息の合計は2倍以上違います。長く借りるほど差が開くので、法人として申し込む場合は、示された金利と回数で総額がいくらになるかを、契約の前に書面で確かめることになります。
公式のQ&Aに書かれている、お金の扱い方
公式サイトのQ&Aには、利息や返済の扱いが具体的に書かれています。ヤミ金のサイトとの違いがいちばんはっきり出るのは、ここです。
| 問い | 公式の答え |
|---|---|
| 利息の計算 | 利用した日数分だけ。利息=利用金額×実質年率÷365日×利用日数。借りた当日中に返せば、利息はかからず元金だけ |
| 返済の期日 | 毎月決まった日を約定日にする。約定日までの10日間が返済期間。土日祝なら翌営業日 |
| 返済の方法 | 指定口座への振込、または口座振替 |
| 遅れそうな時 | 期日前に会社へ相談する |
| 返済日の変更 | 必要書類を郵送で手続きすれば変更できる |
| 会社に書類は届くか | プライバシーに配慮したうえで、書類の郵送は行う |
利息の式に当てはめると、100万円を年18.0%で30日借りた利息は、100万円×0.18÷365×30で約14,795円です。ヤミ金によくある「10日で3割」を同じ100万円に当てはめると、10日で30万円になります。
遅れた時の扱いも具体的です。遅延損害金は実質年率20.0%ですが、Q&Aでは、遅延利息は支払期日を過ぎても入金が無く、通常の取引に戻る見込みが無くなった場合にだけ適用する、と答えています。仮に100万円の返済が30日遅れて20.0%がかかったとすると、100万円×0.20÷365×30で約16,438円です。ヤミ金のように、1日遅れただけで「延滞料」として数万円を上乗せしたり、家族や職場に電話をかけたりする話は、公式のどこにも出てきません。
最後の「書類の郵送は行う」という答えも、見分ける手がかりになります。登録業者は、契約の内容を書面で渡すことが法律で決められています。「書類は一切届かないので家族にも会社にも知られない」と強調する相手は、むしろ書面を残したくない側だと考えたほうが自然です。
なお、公式サイトの中でも担保の書き方には揺れがあり、「はじめての方へ」の条件表では担保の欄に「不動産、株式」、Q&Aと事業資金の案内では「担保・保証人は不要」「原則不要」となっています。担保が要るかどうかは、申し込む法人の状況と審査で決まると読むのが妥当です。
「法人のみ」が意味すること
今のキャレントは、個人にお金を貸していません。会社員、パート、年金暮らしの人はもちろん、個人で商売をしている人も対象外です。ここが、偽物を見分けるいちばん大きな手がかりになります。
個人のあなたに「キャレントです、融資できます」と声をかけてくる相手は、本物のキャレントではないと考えてよいということです。本物は個人に貸す商品を持っていないので、個人に融資の案内を送る理由がありません。
昔は個人向けの商品があった
ややこしいのは、キャレントが昔は個人にも貸していたことです。Waybackの保存記録をさかのぼると、サイトの中身は次のように変わってきています。
| 保存記録の時期 | サイトに書かれていたこと |
|---|---|
| 2008年4月 | 「フリーローン、レディースローン、不動産担保ローン等、各種取り揃えております」。運営は福岡市の別の会社名義で、登録は福岡県知事(2)第08168号 |
| 2012年1月 | 「フリーローン、レディースローン、おまとめローン等」。2011年7月30日にリニューアル |
| 2014年6月 | 「株式会社eカード」から「株式会社IPGファイナンシャルソリューションズ」に社名を変えたとお知らせ |
| 2017年11月 | 日本貸金業協会に加入したとお知らせ |
| 2026年10月 | 融資の対象は法人のみ。事業資金専用の案内 |
2008年4月のトップページは、動く画面を表示するための部品(Flash Player)を入れるよう求める作りで、「19:00〜翌9:00は申込受付のみ」「融資額の決定は本審査終了後」「申込内容について、お電話させていただくことがあります」と書かれていました。2012年1月には、年末年始の休みが2011年12月21日から2012年1月10日までの3週間近くに及んでいます。運営する会社の名前、住所、商品の中身、受付の仕方は、この18年で何度も変わってきました。変わらずに続いているのは「キャレント」という名前と、ca-rent.jp というアドレスです。
今の条件で外されているのは、個人だけではありません。案内ページは「事業を営んでいる法人であること」を条件にし、「はじめての方へ」でも「個人事業者への貸付けは行っておりません」とわざわざ書いています。店や事務所を1人で営んでいる人が「事業資金なら借りられるはず」と考えても、キャレントは対象外です。
2008年や2012年の頃の紹介記事、比較サイトの古い情報、ブログの書き込みには、「キャレントのフリーローン」「レディースローン」といった個人向けの話が残っている可能性があります。そうした古い情報を見て「個人でも借りられる」と思い込んでいると、キャレントを名乗る相手から個人向けの融資を持ちかけられた時に、疑うきっかけを失います。今の条件は、公式サイトの「はじめての方へ」で確かめるのが確実です。
サイトの中にある、お金のコラム
ca-rent.jp の中には「おかねの教科書」というコラムの欄もあり、債務整理、カードローン、クレジットカード、投資、相続などの記事が並んでいます。ブラックリストの確かめ方や、債務整理をする事務所の評判といった記事もあります。「キャレント」と一緒に検索した時、融資の案内ではなく、こうしたコラムのページが出てくることがあるのはこのためです。コラムに出てくる会社や事務所はキャレントとは別の会社で、キャレントの融資の条件とは関係ありません。
住所と連絡先の変わり方
公式サイトのお知らせによると、会社は2024年5月1日に、オフィスの増床のため今の品川区西五反田の住所へ移りました。その時、電話番号、FAX、メールアドレスは変わらないと案内しています。2023年11月20日には、契約している電話回線の不具合でつながりにくくなり、その日のうちに復旧したというお知らせも出ていました。電話番号を長く変えずに使い、変わることがあればサイトで知らせている、ということです。登録と違う番号から「番号が変わりました」と連絡してくる相手がいたら、公式のお知らせにその案内があるかを見れば確かめられます。
会社自身が出している注意
キャレントの名前をかたる業者は、最近始まった話ではありません。2015年1月に保存されたサイトには、2014年3月31日付で「【重要】キャレントの名を騙る悪質な業者にご注意ください」というお知らせがあり、社名やロゴを使った偽サイトで個人情報を入力させる被害が出ていると書かれていました。
今の公式サイトの「金融犯罪にご注意ください」のページには、次の4つの手口が挙げられています。
| 公式が挙げる手口 | 内容 |
|---|---|
| キャレントを名乗る業者 | 電話、電報、ダイレクトメールで融資を勧め、低金利や大口の融資を約束して、「保証金」として現金を振り込ませる。実際には貸さない |
| なりすましメール | キャレントのメールアドレスを装って送り、関係のないサイトへ誘導したり、空メールの返信を求めたりする |
| 偽サイト | 社名やロゴを使った偽のサイトの申込みページで、個人情報を入力させる |
| 偽の金融業者・紹介屋 | 実際には無い借金の支払いを求めて振り込ませる。「うちでは貸せないが知り合いの業者で借りられるようにする」と言って紹介料を取る |
この注意は、一度出して終わりではありません。2015年の保存記録のお知らせ欄、2018年以降の保存記録のメニューにある「金融犯罪にご注意ください」、そして今の会社サイトと、10年以上にわたって形を変えながら載り続けています。
運営会社のサイトの最初のページにも、「なりすましメールにご注意ください」「『IPGファイナンシャルソリューションズ』を名乗る業者にご注意下さい」という見出しが並んでいます。会社は、監督する役所、日本貸金業協会、所轄の警察署に報告・届出をしたと書き、登録している電話番号とメールアドレス以外から連絡することはない、と明言しています。
目の前の相手と照らし合わせる
キャレントを名乗る連絡が来た時に、上の記載と食い違う点が1つでもあれば、本物ではないと考えて動くのが安全です。
| 確かめる点 | 本物のキャレント | 偽物を疑うサイン |
|---|---|---|
| 貸す相手 | 法人だけ | 個人や個人事業主に融資を持ちかけてくる |
| 最初の接点 | こちらがネットで申し込む | 電話、電報、DM、SNS、メールで向こうから勧誘してくる |
| お金の流れ | 審査と契約の後に、会社から振り込む | 貸す前に「保証金」「手数料」「信用をつけるため」として振り込ませる |
| 電話番号 | 03-5759-1181(登録の番号) | 携帯の番号、090・080・070から始まる番号、登録と違う番号 |
| サイトのアドレス | ca-rent.jp(https で始まる) | 似ているが違うドメイン、ロゴだけ同じのサイト |
| 金利 | 実質年率7.8%〜18.0% | 「1週間で○割」「10日で○割」、または異常に低い金利で大口を約束 |
| 出す書類 | 決算書、登記事項証明書、事業計画など法人の書類 | 個人の身分証や給料明細の写真をLINEで送らせる |
| 書類 | 契約に関する書類を郵送する(Q&A) | 「書類は一切届かない」「誰にも知られない」と強調する |
| 連絡手段 | 登録の電話番号とメールアドレスだけ | LINEやSignalへ移るよう求める |
中でも「貸す前にお金を振り込ませる」のは、登録業者ならまず起きないことです。公式が名前を挙げて注意している手口そのものなので、相手がどれだけキャレントの名前やロゴを使っていても、その時点でやり取りをやめてください。
キャレントのように「ビジネスローン」「事業資金」の看板を借りるヤミ金の手口は、ビジネスローンを名乗るヤミ金の見分け方で、手形や公正証書を使う型も含めて整理しています。
状況ごとに、今日やること
法人として、本物のキャレントに申し込みたい
検索の広告や紹介記事のリンクからではなく、ブラウザに ca-rent.jp と入れて開き、下の欄に東京都知事(6)第31399号があることを確かめます。そのうえで、金融庁の登録業者の検索でも同じ番号と電話番号が出るかを照らし合わせると、偽サイトに入力してしまう心配がなくなります。
法人として申し込む前に、手元にそろえるもの
事業資金の案内ページが条件に挙げているのは、お金の使いみちが事業資金であること、決算書と会社所定の事業計画・収支計画・資金計画を出せること、借りる額が返済できる範囲だと認められることの3つです。書類は、本人確認書類と登記事項証明書などを郵送かFAXで出します。いくら借りて、何回で返し、利息の合計がいくらになるかを、上の目安の表や公式の返済シミュレーションで先に出しておくと、審査で示された条件と比べやすくなります。
個人で、キャレントを名乗る相手から融資の案内が来た
返信しないでください。本物は個人に貸していません。届いたメールやメッセージ、かかってきた番号は消さずに残し、心配なら登録の番号 03-5759-1181 に、その連絡が会社からのものかを直接たずねます。相手が書いてきた番号にかけ直すのでは確かめになりません。
もう「保証金」などを振り込んでしまった
振り込んだ日時、金額、振込先の口座名義と番号、相手とのやり取りを、時間の順にまとめます。振込先の金融機関には、すぐに連絡を入れます。キャレントの会社自身も、名前をかたる業者について警察や協会に届け出ていると公表しています。
個人で今すぐお金が要る事情があるなら、キャレントの名前を探すより先に、自分が借りられる登録業者や、借りずに済む方法を確かめるほうが近道です。どこに何を相談するかは、別の記事に順を追ってまとめています。
この記事のまとめ
- キャレントは東京都に登録のある貸金業者(東京都知事(6)第31399号)。ヤミ金ではない
- 今の貸付けは法人だけ。個人・個人事業主は対象外。金利は実質年率7.8%〜18.0%
- 2008年〜2012年ごろは個人向けのフリーローンなどがあったが、今は無い
- 会社は2014年から「キャレントの名をかたる業者」「偽サイト」「保証金詐欺」への注意を出している
- 個人に融資を持ちかける、貸す前に振り込ませる、登録と違う番号から連絡してくる「キャレント」は本物ではない
相談先を選ぶ順番は → ソフト闇金で借りる前に確かめること
確かめた資料:ca-rent.jp(トップ・はじめての方へ・お借入れ・Q&A・金融犯罪にご注意ください・事業資金の案内ページ)と ipg-fs.co.jp(2026年10月8日閲覧)/Wayback Machine 保存記録 ca-rent.jp(2008年4月〜2026年1月)・ipg-fs.co.jp(2016年〜2026年)/金融庁 登録業者の検索(2026年10月8日)。

