アスラのサイトには、料金が四つのプランに分けて載っています。手数料は全部0円と書いてあり、数字も隠されていません。ただ、その四つを「同じ10万円を借りたらいくら付くか」という一つの軸に並べ替えると、普通の貸付では起こらないことが起きています。返す期間が短い人ほど、払う額が大きくなります。
まず、公開されている料金をそのまま置く
サイトの利息ページに掲載されている四つのプランです。数字はすべて掲載どおりです。
| プラン | 返済周期 | 利息 | 手数料 | 初回の限度額 | 2回目以降 |
|---|---|---|---|---|---|
| お手軽短期プラン | 3日間〜14日間 | 1日2% | 0円 | 1万〜40万円 | 1万〜50万円 |
| 月1返済プラン | 1か月間 | 10% | 0円 | 10万〜30万円 | 10万〜50万円 |
| 長期2か月プラン | 2か月間 | 15% | 0円 | 15万〜30万円 | 15万〜100万円 |
| 分割返済プラン | 2か月間〜6か月間 | 期間と分割回数による | 0円 | 20万〜40万円 | 20万〜200万円 |
各プランには早見表も付いていて、短期プランは10日の場合として「10日×2%=20%」、10万円の貸付なら利息2万円で返済12万円と明記されています。月1プランは10万円で利息1万円。長期2か月プランは15万円で22,500円。分割プランは3か月3回払いの例として、20万円で利息4万円、総返済24万円、1回あたり8万円と書かれています。
ここまでは、書いてあるとおりです。問題はこの四つが並列に見えることで、実際には同じ物差しに乗っていません。
同じ10万円で、期間ごとに並べ直す
四つのプランを、10万円を借りたときに何日で何円付くかという形に揃えました。短期プランは1日2%という記載から日数分を計算し、他は掲載されている率をそのまま当てています。
| 借りている期間 | 使うプラン | 利息 | 返す額 |
|---|---|---|---|
| 3日 | お手軽短期 | 6,000円 | 106,000円 |
| 7日 | お手軽短期 | 14,000円 | 114,000円 |
| 10日 | お手軽短期 | 20,000円 | 120,000円 |
| 14日 | お手軽短期 | 28,000円 | 128,000円 |
| 約30日(1か月) | 月1返済 | 10,000円 | 110,000円 |
| 約60日(2か月) | 長期2か月 | 15,000円 | 115,000円 |
| 約90日(3か月・3回払い) | 分割返済 | 20,000円 | 120,000円 |
早く返した人が、一番高く払う
表を上から下へ見ると、順序が壊れているのが分かります。
10日で返す人と、90日借りる人が、同じ2万円を払う
10日で返済すれば利息は2万円です。3か月かけて返しても2万円です。借りている期間は9倍違うのに、払う額は同じになります。
さらに14日で返すと2万8千円かかります。3か月借り続けた人の2万円より、8千円高くなります。つまりこの料金表では、2週間で片づけた人のほうが、3か月引きずった人より重い負担を背負います。
普通の貸付では、こうはなりません。利息は日割りで計算されるので、早く返すほど安くなります。ここでは逆向きに設計されています。
この形が借り手に何を教えるかを考えると、意味が見えてきます。短期プランで一度借りて、10日で2万円を払った人は、次に借りるときこう考えます。同じ2万円なら、3か月使えるほうが得ではないか、と。
そうやって長い周期のプランへ移った時点で、業者との関係は10日で終わるものではなくなります。3か月、6か月と続く関係になり、その間に次の借入や条件の話が入る余地が生まれます。短期の料率が高いのは、短期を選ばせないためだと読むほうが、この数字の並びには合っています。
年利に直すとどこに立っているか
掲載されている率を、期間で割って年に引き伸ばしたものです。単純な計算ですが、位置を掴むには十分です。
| プラン | 掲載されている率 | 年に直すと | 上限の年20%と比べて |
|---|---|---|---|
| お手軽短期 | 1日2% | 約730% | 約36.5倍 |
| 月1返済 | 1か月10% | 約120% | 約6倍 |
| 長期2か月 | 2か月15% | 約90% | 約4.5倍 |
| 分割返済(3か月3回の例) | 3か月20% | 約80% | 約4倍 |
年20%を超える金利は法律で認められていません。四つとも、そこから外れています。最も低く見える分割プランでも4倍です。
サイトには、アスラという名前の由来として、Aがお手軽、Sが安心安全、RAが低金利を表すという説明が置かれています。ただ、頭文字を並べても綴りが合っておらず、RATEという単語も「率」という意味であって低い金利を指す語ではありません。年730%を含む料金表を掲げながら低金利を名乗るのは、由来の説明としても数字としても成り立っていません。同じように条件を計算し直した業者として、先引きで実質年利が三千%を超えていた例と、同じ構造で運営されていた別の例を別記事にまとめています。利率の計算そのものを自分で検算したい場合は、借入額と日数から利息を出す手順が使えます。
「月1返済」という言葉が意味していること
トップページの見出しは「月1&分割返済やってます!」です。この月1が何を指しているのかを、掲載されている数字から確かめます。
月1返済プランは、1か月ごとに10%。10万円なら毎月1万円です。ここで重要なのは、この1万円が元本の一部を含んでいないことです。掲載されている表は「貸付額10万円・利息1万円・返済額11万円」であり、元本は1か月後にまとめて返す前提になっています。それが用意できなければ、利息だけを入れて次の月へ持ち越す形になります。
| 利息だけを払い続けた期間 | 払った合計 | 残っている元本 |
|---|---|---|
| 3か月 | 30,000円 | 100,000円 |
| 6か月 | 60,000円 | 100,000円 |
| 10か月 | 100,000円 | 100,000円 |
| 12か月 | 120,000円 | 100,000円 |
| 24か月 | 240,000円 | 100,000円 |
10か月目に、払った総額が借りた額と並びます。それでも元本の10万円はそのままです。12か月続ければ元本を超え、2年で借入額の2.4倍を払った状態になりますが、返し終わってはいません。
月々の負担が軽いことと、借金が減っていくことは別の話です。月1返済プランが軽く感じるのは、元本の返済がそこに含まれていないからです。10日で1割という古い言い回しが指していたのも同じ構造で、周期が10日か1か月かが違うだけです。
分割返済プランの1回あたりを見る
四つの中で唯一、元本が減っていく形なのが分割返済プランです。ただし掲載されている例の数字を見ると、対象になる人が限られます。
| 借入額 | 利息 | 総返済額 | 1回あたり(3か月3回) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 40,000円 | 240,000円 | 80,000円 |
| 25万円 | 50,000円 | 300,000円 | 100,000円 |
| 30万円 | 60,000円 | 360,000円 | 120,000円 |
20万円を借りると、翌月から毎月8万円を3回です。30万円なら毎月12万円になります。毎月12万円を3か月続けて出せる家計であれば、そもそも30万円を借りる場面はそう多くありません。逆に出せない家計なら、1回目の返済で行き詰まります。
この初回限度額が20万円からという設定も見落とせません。分割で借りたい人は、最低でも20万円を借りることになります。5万円で足りる人が分割を選ぼうとすると、必要のない15万円まで抱える形になります。
借りたい額で、選べるプランが決まってしまう
四つのプランには、それぞれ下限があります。短期プランは1万円から、月1返済プランは10万円から、長期2か月プランは15万円から、分割返済プランは20万円から。この下限を借りる側の視点で並べ替えると、金額によって選択肢の数が変わることが見えます。初回の限度額をもとに整理しました。
| 借りたい額(初回) | 選べるプラン | 最も低い率 |
|---|---|---|
| 1万〜9万円 | お手軽短期のみ | 1日2%(年約730%) |
| 10万〜14万円 | お手軽短期、月1返済 | 1か月10%(年約120%) |
| 15万〜19万円 | お手軽短期、月1返済、長期2か月 | 2か月15%(年約90%) |
| 20万〜30万円 | 四つすべて | 3か月20%(年約80%) |
| 31万〜40万円 | お手軽短期、分割返済 | 3か月20%(年約80%) |
少額しか要らない人には、一番高い率しか残らない
3万円で足りる人を考えます。この人が選べるのはお手軽短期プランだけです。月1返済プランは10万円からなので届きません。結果として、年に直せば730%にあたる率が唯一の選択肢になります。3万円を10日で借りれば利息は6千円です。
逆に、20万円以上を借りられる人は四つすべてから選べて、年80%の分割まで手が届きます。借りる額が大きいほど率の低いプランに入れる形になっていて、少額で済ませたい人ほど高い率に押し出されます。
この向きは、必要な額が小さい人ほど手元に余裕がないという実情と逆を向いています。3万円が用意できない人が最も高い率を払い、20万円を動かせる人が最も低い率を使えます。表を額の側から見ないと気づきにくい部分です。
金額が書かれていない項目がもう一つある
利息ページの末尾には優待の説明があります。利用状況によって、さらに安い利息やより良い条件で融資を行うことが可能である、と書かれています。ただ、どの程度安くなるのかという数字は載っていません。対応は利用状況によって異なるので、気になる人はスタッフに相談してほしい、という案内で終わっています。
率が明示されていない箇所は、これで二つ目です。分割返済プランの利息も「期間と分割回数による」とだけ書かれていて、示されているのは3か月3回払いという一例だけです。2か月で借りたらいくらか、6か月まで延ばしたらいくらかは、サイトのどこにも出てきません。
四つのプランのうち、率が完全に確定しているのは短期、月1、長期2か月の三つです。残る分割と、その先の優待は、担当者と話して初めて分かる形になっています。条件を比べてから決めたい人にとって、比べられない部分が二つ残ることになります。
サイトの表示と、申込フォームが一致しない三点
ここからは料金の話ではなく、書かれていることと、実際の手続きの食い違いです。三つあります。
一、電話番号は「不要」と書かれているが、フォームでは必須
トップページには、他社との比較表として「電話番号/アスラは無し可、他社は必須多数」と掲げられています。本文でも、携帯が止められている人や電話番号を知られたくない人でも問題ないとし、電話なしでLINEだけで取引できると説明しています。
ところが申込ページを開くと、入力項目に電話番号があり、日中に連絡の取れる番号を入力するよう指示されています。任意ではありません。加えて、LINEの友だち追加用QRコードの画像を添付するよう求められます。つまり、電話番号を渡したうえで、いつでも接触できる経路をもう一本渡すことになります。電話を使わないという説明と、番号を必須にしている画面が噛み合っていません。
二、限度額が200万円と80万円で食い違う
トップページには「最大200万円 大口融資対応」と大きく書かれ、料金表でも分割返済プランの2回目以降が最大200万円となっています。一方、同じサイトの利息ページの優待欄には、貸付限度額は初回30万円まで、完済実績が1回以上ある人で最大80万円と記載されています。同じサイト内で、上限が二通り存在しています。
三、開業した日より前の「融資実績」が載っている
これが最も分かりやすい食い違いです。運営者情報のページには、運営開始日として2026年3月1日と明記されています。一方、融資実績のページに掲載されている4件の申込日は、2026年2月28日が2件、2月27日が2件です。
開業の2日前から3日前に、4件の融資実績がある計算になる
掲載されている実績は、自社が運営を始めたと申告している日より前の日付で並んでいます。4件とも2月27日から28日の2日間に固まっていて、それ以降の実績は掲載されていません。
実績として並べられている口コミは、掲載許可を得たものを選抜したと注記されています。ただ、日付の整合が取れていない以上、この4件を利用者の実体験として読む根拠はありません。
この4件のうち1件目は、51歳・無職・生活保護と明記された人への30万円の融資で、選ばれたプランはお手軽短期となっています。1日2%のプランなので、10日で6万円、14日なら8万4千円の利息が付く計算です。生活保護を受けている人にその金額を返す原資があるとすれば、それは保護費以外にありません。業者側がこれを実績として自ら掲げている点を、そのまま受け取るべきではありません。
掲載された声を読んで判断するという行為が、そもそも成立しない構造になっています。口コミ同士を並べても比較にならない理由は別記事で扱っていますが、自社サイトに載る声については、日付が合うかどうかを見るだけで足りることがあります。
「返済能力」として何を数えているか
審査ページには、条件は二つだけと書かれています。18歳以上の成人であること、返済能力があること。提出するのは身分証の画像1点のみで、CIC、JICC、全国銀行個人信用情報センターのいずれにも事故情報の照会を行わないと明記されています。
注目すべきは、返済能力の中身として何を挙げているかです。給与やボーナスに加えて、年金、生活保護、家族の収入、お小遣い、フリマアプリでの売上、国からの一時的な補助金や助成金、投資やギャンブルで得た利益。これらを返済能力があるものとして判断すると書かれています。
並べてみると、本人の収入かどうかも、継続する収入かどうかも問われていません。家族の収入もお小遣いも他人の財布であり、ギャンブルの利益は継続しません。ここで確かめられているのは、返済できるかどうかではなく、どこかから金が入ってくる経路があるかどうかです。
対象者として掲げられているのも、信用情報に事故がある人、債務整理の経験がある人、総量規制を超えている人、延滞や滞納がある人、生活保護や年金を受給している人、専業主婦です。正規の審査に通らない層をそのまま集める設計になっています。在籍確認なしを掲げる業者の条件を並べた記事でも同じ集め方が確認できます。
運営者情報に書かれていないもの
運営者情報のページ自体は、他の業者よりむしろ詳しく書かれています。責任者の氏名と生年月日、学歴と前職、所在地、従業員数10名、資本金1000万円、営業は24時間365日。ここまで載せている業者は多くありません。
| 掲載されている項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 運営責任者 | 氏名と生年月日、学歴と前職まで記載 |
| 所在地 | 東京都多摩市の住所(ビル名と階数まで) |
| 運営開始日 | 2026年3月1日 |
| 事業内容 | 「特殊貸金業」 |
| 資本金・従業員 | 1000万円・10名 |
| 貸金業の登録番号 | 記載なし |
| 協会への加盟 | 記載なし |
事業内容に書かれている「特殊貸金業」という区分は、制度として存在しません。お金を貸す事業を行うには登録が必要で、登録を受けた業者には必ず番号が与えられます。番号は各社が会社概要に載せていて、たとえば当サイトが先に調べた都知事の登録を受けている貸金業者は、番号も協会の会員番号も加盟している信用情報機関も公開していました。
アスラのページには、責任者の生年月日まで載っていて、登録番号だけがありません。詳しく書くことと、必要なものを書くことは別だという例になっています。名前だけでは判断できない業者が増えているため、当サイトでは登録の有無で分けた業者一覧を別に用意しています。
なお、取引がLINEで完結するという点にも触れておきます。借り手は身分証の画像と電話番号とLINEの経路を渡しますが、借り手の側が相手を特定する材料は、サイトに書かれた文字だけです。この非対称は、返済が滞ってから効いてきます。LINEでのやり取りから追い込まれていった実例を読むと、経路の意味が分かります。
申し込む前に確認できること
1. 自分が何日で返すのかを先に決める。この料金表では、10日で返す人と3か月借りる人が同じ2万円を払います。14日で返す人は2万8千円で最も高くなります。期間を決めずに申し込むと、割の悪い側に置かれます。
2. 月1返済を選ぶなら、元本をいつ返すかを決める。月々の1万円に元本は含まれていません。決めないまま10か月払うと、払った額が借りた額に並び、それでも10万円が残ります。
3. 分割を選ぶなら、1回あたりの額を先に見る。20万円で毎月8万円、30万円で毎月12万円です。この額を3回出せるかどうかが分かれ目になります。
4. 登録番号を確認する。運営者情報に番号がなければ、登録を受けた業者ではありません。責任者の経歴や資本金は、番号の代わりにはなりません。
5. 掲載されている声は日付を見る。運営開始日より前の申込日で並んでいる実績は、実体験として読めません。
6. すでに借りていて返済が回らない場合。次の借入先を探す前に確認すべきことを別ページにまとめてあります。返済が詰まった段階で条件の良い借入先が現れることは、まずありません。
この記事は、ソフト闇金アスラの公式サイト(トップページ、利息について、審査について、私たちについて、融資実績、ご融資までの流れ、お申込みの各ページ)の記載を2026年8月27日に確認して作成しました。料金表と早見表の数字は掲載どおりで、期間別に並べ替えた表、年に引き伸ばした率、月1返済を続けた場合の累計は、掲載された率をもとに当サイトが計算した値です。外部の口コミや体験談は使用していません。掲載内容は変更される場合があります。
