岐阜の登録貸金業者は9社・個人0|番号は4桁表示、岐阜県警が関わったヤミ金4件と見比べる【2026年9月】

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2026年9月28日に金融庁の検索で本店所在地を「岐阜県」に指定すると、出てきた貸金業者は9社だけでした。個人の業者は1社もありません。その一方で、岐阜県警が扱ったヤミ金の事件は、2025年11月から2026年1月までの3か月足らずの間に3件報じられています。この記事では、岐阜で「借りられる先」を探す人が出会う相手を、正規の9社と、摘発された側の4件という二つの名簿に分けて並べ、見分ける手がかりがどこにあるかを確かめます。

※登録業者は、金融庁の登録業者の検索ページで本店所在地を「岐阜県」に指定し、2026年9月28日に表示された9件。事件は、それぞれの出どころを表の下に記した。

一つ目の名簿:岐阜に本店がある登録業者9社

まず、正規の側を全件並べます。代表者名は省きました。「協会」は日本貸金業協会の会員番号が検索結果に出ているかどうかです。

商号 登録番号 本店 協会
有限会社東京商事 岐阜県知事(14)第0605号 高山市桐生町 表示なし
有限会社丸吉商事 岐阜県知事(8)第1135号 飛騨市神岡町 会員
日健クレジット株式会社 岐阜県知事(7)第1172号 羽島市福寿町 会員
株式会社岐阜信販 岐阜県知事(7)第1175号 岐阜市金園町 会員
東海地域中核産業支援投資事業有限責任組合 岐阜県知事(4)第1179号 岐阜市神田町 会員
セイノーフィナンシャル株式会社 岐阜県知事(3)第1180号 大垣市田口町 会員
しんきん総合リース株式会社 岐阜県知事(1)第1183号 岐阜市吉津町 表示なし
株式会社十六カード 東海財務局長(15)第00039号 岐阜市神田町 会員
株式会社OKBペイメントプラット 東海財務局長(15)第00047号 大垣市郭町 会員

※金融庁の登録業者の検索(2026年9月28日表示)。岐阜県知事登録は番号の順、財務局長登録はその後に並べた。電話番号は検索結果で確かめられる。

9社のうち、名前から見て銀行や信用金庫の系列、企業グループ、投資事業組合とみられるものが5社あります。十六カード、OKBペイメントプラット、しんきん総合リース、セイノーフィナンシャル、東海地域中核産業支援投資事業有限責任組合です。残る4社のうち、屋号から見て一般の人に貸す、いわゆる街金の形に近いのは、高山市の東京商事と飛騨市の丸吉商事でした。

ここから分かるのは、県庁所在地の岐阜市に、個人で小口に貸す街金の本店がほとんど見当たらないということです。岐阜市に本店がある4件は、信販会社、カード会社、リース会社、投資事業組合でした。一方で、昔ながらの街金とみられる2社は、どちらも飛騨地方の山あいの町にあります。岐阜市や大垣市の周辺で「地元の街金」を名乗る相手から連絡があったら、それだけで一度疑ってよい理由になります。

隣の県と比べると、9社はどのくらいか

9社という数が多いのか少ないのかを確かめるため、岐阜と接する県などについても、同じ金融庁の検索で本店所在地ごとの件数を数えました。

本店所在地 件数 うち知事登録 うち財務局長登録 うち個人
愛知県 50 40 10 8
静岡県 28 23 5 8
三重県 12 9 3 5
富山県 10 6 4 0
岐阜県 9 7 2 0
滋賀県 7 5 2 4
長野県 6 4 2 0
福井県 5 3 2 1

※金融庁の登録業者の検索で、本店所在地を各県に指定して数えた件数。岐阜・愛知・静岡・三重・長野・福井・富山は2026年9月28日、滋賀は2026年9月26日の表示。

隣の愛知県には50件あり、岐阜の5倍を超えます。そのうち個人の業者も8件あります。岐阜で暮らす人が「近くで借りられる先」を探すと、名古屋など愛知県内の業者が候補に入ってくるのは自然なことです。その場合も確かめ方は同じで、相手が示す登録番号が「愛知県知事」や「東海財務局長」であれば、金融庁の検索で商号・所在地・電話番号まで一致するかを見ます。

岐阜・長野・富山の3県は、いずれも個人の登録業者が0件でした。個人の街金が残っていない県ほど、「個人間の貸し借り」を名乗って近づく相手と、正規の業者との区別はつけやすくなります。個人で登録している業者が県内に無いのだから、個人を名乗る貸し手は、県外の登録業者か、登録の無い相手のどちらかしかありません。

岐阜県知事の番号は、4桁で表示される

岐阜県知事登録の7社は、金融庁の検索で「第0605号」「第1183号」のように4桁で表示されていました。当サイトが調べたほかの県では、静岡県知事の「第02414号」のように5桁で表示されるものがほとんどでした。番号の桁数や見た目で本物かどうかを決めようとすると、岐阜の本物の業者を偽物と取り違えることになります。確かめるときは、番号の形ではなく、商号・所在地・電話番号まで検索結果と一致するかを見てください。

当サイトが沖縄県の一覧を調べた時にも、5桁の番号が並ぶ中に、1社だけ「沖縄県知事(1)第4261号」と4桁で表示される正規の業者がありました。岐阜ではそれが例外ではなく、知事登録の7社すべてが4桁です。県によって、また同じ県の中でも、表示の形はそろっていないと考えておくほうが安全です。

番号そのものからは、登録の古さも読み取れます。最も小さい第0605号の東京商事は、括弧の中が(14)で、登録を14回受けてきた業者です。最も大きい第1183号のしんきん総合リースは(1)で、2026年6月15日に登録されたばかりでした。岐阜県知事登録で(1)はこの1社だけです。

登録の日付から、次の更新の時期が分かる

金融庁の検索には、それぞれの業者の登録年月日も表示されます。貸金業の登録の有効期間は3年なので、この日付から、今の登録がいつまで続くかの目安が分かります。岐阜県知事登録の7社を、日付の古い順に並べます。

商号 登録年月日 3年後の目安
セイノーフィナンシャル 2023年11月27日 2026年11月
丸吉商事 2024年2月3日 2027年2月
東京商事 2024年8月5日 2027年8月
東海地域中核産業支援投資事業有限責任組合 2025年3月11日 2028年3月
日健クレジット 2025年8月6日 2028年8月
岐阜信販 2026年3月24日 2029年3月
しんきん総合リース 2026年6月15日 2029年6月

※登録年月日は金融庁の検索の表示(2026年9月28日)。「3年後の目安」は当サイトの計算で、更新の手続きの状況までは分からない。

セイノーフィナンシャルは、2026年11月に3年の区切りを迎えます。更新されればこの一覧に残り、更新されなければ消えます。9社という数は固定ではなく、借りる時点で改めて検索して確かめる必要があるということです。この記事の表は、2026年9月28日の時点のものです。

もう一つ、東京商事としんきん総合リースの2社は、検索結果に日本貸金業協会の会員番号が出ていませんでした。協会に入っているかどうかは、登録が有効かどうかとは別の話です。登録番号が検索で確かめられれば、協会の会員でなくても登録を受けた業者です。反対に、「協会の会員です」と名乗ること自体は、登録の証明にはなりません。

廃業した業者との契約は、廃業後も続くことがある

岐阜県のページ「貸金業を廃業された皆様へ」は、貸金業の登録が失効しても、登録期間中に結んだ貸付けの契約に基づく取引をすべて終えるまでは、「みなし貸金業者」として貸金業法などが適用されると説明しています。取引が終わるまで、毎事業年度末の残りの貸付けの状況を県に報告する必要もあるとしています。

つまり、今の9社に名前が無い業者から請求が来ても、それが昔登録していた業者との、登録期間中の契約であれば、正規の請求であることがあります。一覧に無いから即ヤミ金、と決めつける前に、契約した時期と、その時の登録番号を確かめる必要があります。逆に、今年になって初めて借りた相手が一覧に無いなら、それは登録の無い相手です。

二つ目の名簿:岐阜で摘発されたヤミ金

次に、摘発された側です。岐阜県警が関わった事件を、報道の時期の順に並べます。

報道の時期 誰が 何をしたとされるか 出どころ
2018年11月 ソフト闇金「アバロン」の運営グループ男女10人(東京都内) 神奈川・岐阜両県警の合同捜査本部が逮捕。岐阜市の男性会社員ら4人に14回で計33万円を貸し、28回で利息計35万5,000円を受け取った疑い 中日新聞・神奈川新聞
2025年11月 男1人 各務原署が逮捕。2022年11月ごろから2024年12月ごろにかけ、登録を受けずに岐阜県在住の3人に、法定の上限を超える金利で総額240万円を貸し付けた疑い 岐阜県警の公表をもとにした地域ニュースサイト
2026年1月9日ごろ 関市に住む暴力団幹部の男(75) 2022年から2025年にかけ、登録を受けずに貸金業を営んだ疑いで逮捕・送検。利益は暴力団の資金源になっていたとみられる 中京テレビ・名古屋テレビ
2026年1月29日 解体業の男2人 日利4%を超える利息で貸す契約をした疑いで逮捕。600人以上に貸していたとみられ、3万円の貸付に8日間で2万円の利息を求めた例があった 名古屋テレビ(しもひがし法務事務所ブログに抜粋)

※アバロンの件は当サイトの別記事で報道を突き合わせて整理した内容。2026年1月の2件は、報道の見出しと、それを引用した記事で確かめた範囲に限った。

4件の数字を、年に直して並べる

報道に出ている数字から、借りた側の負担を計算します。

事件 報道の数字 当サイトの計算
アバロン(岐阜市の4人) 貸付計33万円に対し、利息計35万5,000円 払った利息は貸した額の約1.08倍
各務原署の件 3人に総額240万円、約2年間 1人あたり平均80万円
解体業の2人 日利4%超 年に直すと1,460%超
解体業の2人(1件の例) 3万円に8日間で2万円 8日で約67%、年に直すと約3,040%

※年に直した数字は、日利×365、または利息÷貸付額×365÷日数で計算した目安。出資法は、業として貸す場合に年20%を超える利息を刑事罰の対象とし、年109.5%(1日0.3%)を超えるとさらに重い罰則を定めている。

3万円に8日で2万円という条件は、出資法がとくに重い罰則の線としている年109.5%の、およそ28倍にあたります。業者が年20%を超えた時点で刑事罰の対象になることと比べると、約150倍です。この条件で600人以上に貸していたとされる2人は、ふだんは解体業で働いていた男たちでした。ヤミ金の相手は、いかにもそれらしい業者の顔をしているとは限りません。ふだんは別の仕事をしている個人が、そのかたわらで貸していることもあるということです。

各務原署の件では、平均すると1人80万円と、小口とは言えない額が貸されていました。期間も約2年と長く、一度の借り入れで終わる関係ではなかったことがうかがえます。また、疑いのかかった貸付が2024年12月ごろまでで、逮捕が2025年11月でした。疑いのかかった期間の終わりから1年近くたってからでも、摘発は届くということです。借りた側が記録を残しておくことが、後の立件につながります。立件された3人はいずれも岐阜県在住でした。県外の見知らぬグループだけでなく、県内の個人が県内の人に貸す形のヤミ金もあるということです。

「ソフト」を名乗ったアバロンと、岐阜市の4人

2018年のアバロンは、ホームページで「返済しやすいソフト闇金」とうたっていた業者でした。運営の拠点は東京都内と報じられましたが、最初の逮捕容疑で被害者とされたのは岐阜市の男性会社員らで、岐阜県警は、少なくとも2008年3月ごろから全国の延べ約2,000人に貸していたとみていました。借りた33万円に対して35万5,000円の利息、つまり借りた額より多い利息を払っていた計算です。報道の数字の読み直しは、別の記事にまとめています。 → ソフト闇金アバロンの逮捕と、報道の数字の中身

岐阜県警のチラシが名指ししている手口

岐阜県警は、県の公式サイトの「悪質商法・ヤミ金融」のページに、悪質商法の被害を防ぐためのチラシを載せています。その中の「ヤミ金融」の欄は、商品の買い取りを装ってお金を払い、後日、高額な違約金を払わせる「先払い買取現金化」と、SNSなどでの個人間融資をうたった貸付を挙げ、次々と新しい手口で違法な貸付を行っていると説明しています。

同じ欄のアドバイスには、ヤミ金融は一度借りると抜け出すのが難しく、本人や家族の生活を破綻させること、そしてヤミ金融に通帳やキャッシュカードを渡すことは犯罪であることが書かれています。上の4件は、ホームページのソフト闇金、県内の個人、暴力団幹部、別の仕事を持つ男たちと、形はばらばらでした。チラシが挙げる「買取」や「個人間融資」の看板も含めて、相手の見た目や名乗り方は一つに決まっていないと考えたほうがよさそうです。先払い買取の仕組みは、別の記事で扱っています。 → 「先払い買取」を装った現金化の落とし穴

二つの名簿を見比べて分かること

正規の9社と、摘発された4件を横に並べると、違いがはっきりします。

比べる点 正規の9社 摘発された4件
本店・拠点 高山・飛騨・羽島・岐阜・大垣に本店があり、所在地が公開されている 東京都内のグループ、関市の暴力団幹部、解体業の男2人など。確かめた報道の範囲では、客が訪ねられる店は出てこない
個人か法人か 9社すべて法人 個人や、その集まり
登録番号 岐阜県知事か東海財務局長の番号があり、金融庁の検索で出る 番号は無い
金利 法律の上限の範囲内でしか契約できない 年1,000%を超える例が報じられている
近づき方 客のほうから店や窓口に申し込む アバロンはホームページで集客。ほかの3件の集め方は、確かめた報道の範囲では分からない

表で一番大事なのは「個人か法人か」の行です。今の岐阜には、個人で登録している貸金業者が1社もありません。ですから、岐阜で個人を名乗ってお金を貸すと言ってくる相手は、県外に本店がある登録業者でない限り、登録の無い相手だと考えてよいことになります。県外の業者かどうかは、相手の登録番号を金融庁の検索に入れれば分かります。

「リリーフ」は、岐阜では信用金庫の商品名でもある

名前でだまされやすい例も一つ挙げておきます。岐阜県の関信用金庫は、「リリーフエース」という名前のカードローンを扱っています。これは信用金庫の商品の名前で、「リリーフ」という貸金業者があるわけではありません。一方で、ネットには「リリーフ」を名乗る融資の勧誘も出回っています。同じ言葉でも、信用金庫の窓口で申し込む商品と、メールやサイトで近づいてくる業者とでは、まったく別物です。 → 「リリーフ」という名前の金融を見分ける

岐阜で借り先を探す前に確かめること

1.相手が個人なら、まず登録番号を聞く

岐阜県知事の登録には、個人の業者が1社もありません。個人を名乗る相手に番号が無ければ、その時点で登録の無い相手です。

2.番号は、桁数ではなく中身で照らす

岐阜県知事の番号は4桁で表示されます。形で判断せず、商号・所在地・電話番号まで一致するかを金融庁の検索で見てください。

3.職場や知り合いから持ちかけられた貸し借りこそ、条件を数字で確かめる

解体業の2人の件では、3万円に8日で2万円の利息でした。日数と利息の額を聞き、年に直して100%を超えるなら、その時点で手を引いてください。

4.昔の業者から請求が来たら、契約した時期と当時の番号を確かめる

廃業した業者でも、登録期間中の契約なら請求が続くことがあります。反対に、最近の契約で番号が無いなら、払う前に外に相談してください。

5.すでに借りてしまったなら、次のページで順番を確かめる

やり取りの記録と振込の記録を残し、一人で相手と話を進めないでください。 → ソフト闇金より先に確かめること

まとめ:岐阜県に本店がある登録貸金業者は、2026年9月28日の時点で9社だけで、すべて法人でした。岐阜市にある4件は信販・カード・リース・投資事業組合で、昔ながらの街金とみられる2社は高山市と飛騨市にあります。岐阜県知事の番号は4桁で表示されるので、形では判断できません。一方、摘発された側には、岐阜市の4人から借りた額より多い利息を取ったアバロン、県内の3人に240万円を貸した男、関市の暴力団幹部、3万円に8日で2万円を求めた解体業の2人がいました。個人を名乗る貸し手に番号を聞き、金融庁の検索で中身まで照らす。それが岐阜で身を守る最初の手順です。

ほかの地域の登録業者と、その県ならではの見分け方は、静岡の記事にもまとめています。 → 静岡の登録業者28社と2026年の県警事件

出典:金融庁 登録業者の検索(本店所在地=岐阜県、2026年9月28日表示の9件)/岐阜県「貸金業を廃業された皆様へ」(2021年3月26日更新)/中日新聞・神奈川新聞(2018年11月7日)/pier.news「無登録で高金利貸付!各務原署が貸金業法違反・出資法違反で男を逮捕」(2025年11月19日)/中京テレビ「暴力団の組織的な「ヤミ金」か 岐阜県の暴力団幹部の男を逮捕」・名古屋テレビ(2026年1月)/名古屋テレビ「解体業のかたわらで「ヤミ金」か 1日4%超の高利で金を貸す契約をした疑いで男2人逮捕 岐阜県警」(2026年1月29日、しもひがし法務事務所ブログ2026年1月29日投稿に抜粋)/岐阜県警察「悪質商法・ヤミ金融」掲載のチラシ/関信用金庫 カードローン「リリーフエース」(当サイト別記事で確認)。